旬のレシピ

冬と関係が深いのは”腎”。腎はわたしたちの生命活動の源となる精力を貯蔵し、全身に活力を与える器官。さて、”腎”を補うのは鹹味(塩辛味)の食材です。塩・味噌・醤油などの塩辛い味をはじめ、昆布や若布・ヒジキ・あさり・しじみ・エビなどの海藻や小魚類が鹹味に配当されます。
また、冬の養生で大切なのが、寒さから身体を守ること。ネギ・生姜・人参・カボチャ・蕪など、身体を温める温性の食べ物を積極的に食べましょう。
簡単な冬のレシピをご紹介します。


冬の食材

にんじん 甘/温 胃を丈夫にし、消化不良や長引く下痢を止める。
血行をよくして貧血や冷え性、虚弱体質、病後の回復に効果がある。
かぶ 苦/温 消化不良やのぼせ、冷えによる腹痛を改善し、解毒効果がある。
別名「すずな」は春の七草の一つ。
春菊 苦/平 特有の香りは精神安定作用がある。
胃腸の働きをよくし、咳、痰を鎮める作用がある。
ひじき 鹹/平 むくみを除き、しこりをやわらげる作用がある。
カルシウム、鉄、食物繊維が豊富で、骨、歯の形成、貧血予防に効果がある。
昆布 鹹/寒 水分代謝をよくして、むくみ、腹部のしこり、甲状腺腫を改善する。
アルギン酸、鉄、ヨード、カルシウムが豊富で新陳代謝を活発にする。
海苔 鹹/寒 中国では「神仙菜」と呼ばれ、不老長寿の食べ物と言われるくらい薬効の高い食材。
渇きを止め、酒毒を消し、しこりを解消する。
せり 苦/平 胃腸の熱をとり、利尿、血圧降下作用がある。
柚子 実(酸/寒)
皮(苦/寒)
(実)甘味を加えて食べれば、吐き気を止め、胃を穏やかにする。
(皮)痰を除き、気分をよくし、胃腸を健やかにして食欲を促し、酒、魚、蟹の毒を消す。
きんかん 酸/温 気の流れを促進し、消化不良を改善し、渇きを止める。
矯臭作用がある。
みかん 酸/涼 胃を健やかにして、のどの渇きを癒す。
うど 苦/温 初期の風邪によい。特有の香りと歯ざわりが食欲をそそる。
うまみ成分のアスパラギン酸は新陳代謝を高め、ミネラルの吸収を促す。
ふきのとう 苦/涼 血液の滞りを散らし、腫れ物や炎症を改善する効果がある。
苦味成分のアルカロイドは肝機能を強化し、春ののぼせやだるさうを解消する。
菜の花 辛/温 血液の滞りを散らし、腫れ物を取り除く作用がある。
免疫力を高めて風邪を予防し、食欲不振、消化不良を解消する。
たらの芽 苦/温 気の流れや血液の滞りを取り除き、生理不順を改善する。
止血効果もある。
セロリー 甘/涼 肝の熱を冷まし、水の滞りを治す。高血圧、めまい、頭痛、目の充血、血行不良による腫れ物を治す。
さざえ 甘/平 神経痛、虚弱、栄養不良、元気不足によい。
赤貝 甘/平 血を増し、渇を止め、洩痢・血便及び婦人の失血を調える。
くるま海老 甘/温 腎を補い、活力をつける。
わかめ 鹹/平 水分代謝をよくし、腫れを消し、酒毒を解する。